第5教室:『ナナ』(エミール・ゾラ)『椅子直しの女』学習済み

エミール・ゾラの『ナナ』を読みながらフランス語学習をする日記です.よろしくお願いします.

椅子直しの女(40)(モーパッサン短編集より)


椅子直しの女(40)
LA REMPAILLEUSE


———————————【40】——————————————
  
  Il  le  prit  et  se  laissa  caresser  
tant  qu' elle  voulut
 
..———————————(訳)——————————————
      
少年はそれを受け取ると、彼女に身をまかせ
好きなだけ愛撫をさせました.


———————————〘語句〙——————————————

se laissa:(pr. 単純過去3単)  < se laisser
  <se laisser + 不定詞>
   ①後続不定詞が他動詞でseがその直接目的語の時
   ...される、 ...されるがままになる、
  ...されるに任せる、 
   この場合は複合時制の場合の過去分詞は不変です.
  se laisser tromper / みすみすだまされる 
  Ils se sont laissé surprendre par l'orage.
     (彼らは突然雷雨に襲われた)     
    *laissé は原則として無変化.つまりこの例文では
  laissés にはしない.ただしこの不変化原則は時に
  破られることもあるらしい.我々初歩の学習者は
  これ以上踏み込まないことにしましょう.
  というか、これ以上先を調べるなら、自分で例文を
  収集して、どういう場合にその現象が起こるかを
  研究するような卒論が書けそうです.私はおりる!

  🔶物が主語のとき:
  Ce vin se laisse boire. このワインはなかなかいける.
  ワインが自分を飲むわけではありません.
  se laisser は「~される」.覚えておいてね~.
 
  でもse が自動詞の間接目的語の場合はけっこう
  再帰的に訳しますのでね.
    「自分の…が~するに任せる」
  「自分に~するに任せる」
  se laisser pousser la barbe / ひげを伸ばす
  se laisser dire des injures / 
   ののしられるに任せる(甘んじる)
  se laisser direv que ~ 
    ~ということをちらっと耳にする.
  Je me suis dire que vous partiez pour la France.
     (あなたがフランスに出発されると伺いました)
  *発話時点ではまだ出発していないので partiezは
   主節の過去時制に合わせた一致による半過去です.