第5教室:『ナナ』(エミール・ゾラ)『椅子直しの女』学習済み

エミール・ゾラの『ナナ』を読みながらフランス語学習をする日記です.よろしくお願いします.

椅子直しの女(50)(モーパッサン短編集より)


椅子直しの女(50)
LA REMPAILLEUSE


———————————【50】——————————————

 Ces  parents  moururent.   Elle  continua  leur  métier,
mais  elle  prit  deux  chiens  au  lieu  d' un,  deux  ter-
ribles  chiens  qu' on  n' aurait  pas  osé  braver.    


..———————————(訳)——————————————

女の子の両親が亡くなりました.女の子は両親の仕事を
継ぎました.が彼女は犬を1匹ではなく2匹にしました.
誰も立ち向かえないような恐ろしい犬でした.  


———————————〘語句〙——————————————
                
braver:(他) 勇敢に立ち向かう、公然と反抗する
        挑む、


..———————————≪文法≫———————————————

deux terribles chiens qu'on n'aurait pas osé braver:
誰も立ち向かえないような恐ろしい2匹の犬

関係節は条件法になっています.実際に誰かが立ち向か
ったという事実の話ではないので条件法過去になってい
ます.「条件」は文中にありませんが、「仮に誰かが立ち
向かおうと思ってもこの犬をみたら気が萎えてしまう」
という仮定は読み取れますので条件法です.このように
関係節の中は事実でない想像や仮定が来る場合、直説法
ではなく条件法や接続法を取る傾向があります.